教習物語 | *カイホウエンジン*

教習物語

2005年9月28日。

ついに。

僕は自動車学校を卒業しました。



苦節、3年目。


なんてなんて長い教習生活。


もう、僕は教習所のベテランです。


僕より長期間、「学科教本」を読んだ人はいないでしょう。

僕より多く、「教習原簿」を取り出した人はいないでしょう。

僕より、

僕より自動車学校が好きな人はいないでしょう。



はぁ。



僕のことをよく知ってる人たちは、

僕が自動車を運転する姿を想像できないと思います。


K川=シーマ

S林=キューブ

Fもん=チャリ(名前はアリスト)


この構図が常識。


自分でも想像できません。


ってゆーか。

おれ運転していいん?

大丈夫なん?

知らんで。





せっかくのチャリキャラとも

今日でおさらばです。



さて、

なぜ僕が卒業できたかと言えば、

それは免許合宿に参加したからです。


(そもそも卒業できないとか一般的にありえないしね。)



期間14日間。





免許の合宿は昔、

おかまをほられる(人間同士)という

恐ろしいうわさがあったと、参加して2日目くらいに聞きました。


「人生何事も経験」という尊敬する先輩のセリフを思い出しましたが、

これだけは勘弁してください。


無理です。




とにかく時間がなかったので、

何の下調べもせず、どこの教習所にしようかも考えず、

出発の三日前くらいに一気に手続きを済ませました。


この時期贅沢なことは一切言ってられない。

なにが何でも最短で免許を取らねばなるまい。


そんな心境で何も考えず、

目的地 島根県益田市(ほぼ山口県)へ向かいます。









広島駅から送迎バスに乗り込み、

益田ドライビングスクール(以降MDS)に到着します。


そこでまず思ったこと。


バスの中から教習所を見渡すと、

金髪、ジャージ、サングラスの連中が

あらゆるところでタバコをふかしてたむろってます。

中にはパンチパーマまで。

明らかに明らかです。

そしてこっちをじーと見つめてます。



「なるほどな・・。なるほど。なるほど。」



ノーボーダー主義を目指す僕もさすがに

大学生らしき人間を探しました。

しかし、見当たりませんでした。



同期入校者は30人くらい。

連れ同士で来た連中以外は、妙にピリッとしてます。


そして入学式みたいなもんのため、

部屋に連れて行かれました。


校長が登場します。


怖いくらい、愛やら美やらを語ります。

内容的にはとてもいいことを言っていますが、

その表情には、どこか影を感じました。


例えるなら、バトルロワイヤルに出てくる

教師みたいな印象です。


教習生のほとんどが机にへばりついてます。

へばりついて校長を睨んだりしてマス。


空気を読んで僕も机にへばりついてみたりもしました。




なんてゆーか。






刑務所に入ったような、

隔離された集落に閉じ込められてしまったような、

そんな印象。


「えらいとこに来てしまった・・」


思いました。

これから二週間もあるかと考えると、

ものすご鬱になりました。

さらにこの日、

四人部屋に一人という孤独な夜。


ムカデおるし。


合宿生活一日目、さっそくホームシック。



つづく